FEヒーローズをやろう(戦闘編)
前回はFEHの召喚など導入的なところを説明しましたが、今回はFEHの戦闘システムについて説明していきたいと思います。
FE作品本編との相違点
FEHもFEシリーズの1つではありますが、システムはFE作品本編と大幅に異なるところがあります。ここでは、特にFE作品本編と大きく異なる相違点を挙げたいと思います。
魔法、暗器に射程1がない
FE作品本編では、大抵の魔法や暗器には射程1が備わっていますが、FEHには射程1がありません。
つまり、FEHの魔法と暗器も弓と同じく常に2マス先の敵しか攻撃や反撃ができず、隣接マスの敵には攻撃も反撃*1もできません。上の写真では魔道士のリンダ君が隣接して攻撃するキヌ君に反撃できない様子を示しています。
因みに、グラディウスや雷神刀などの原作では射程1-2の武器を持つキャラクターの射程も1で、自分から2マス先の敵に攻撃することはできませんが、反撃時のみ2マス先の敵に攻撃できます。
杖で攻撃ができる
FE作品本編では殆どの作品で杖での攻撃はできませんが、FEHでは杖による攻撃も可能です。と言っても暁の女神のような反撃のみ可能な杖ポコではなく、ちゃんと相手の魔防で計算する魔法攻撃扱いで、自分から攻撃することも可能です。
但し、杖によるダメージは通常の半分の値になり、そのままの数値で攻撃したい場合は武器スキルで補うか「神罰の杖」というスキルが必要です。
上の写真は杖での攻撃の一例です。サクラ様の攻撃26に対し敵ボウファイターは魔防7なのでダメージは26-7=19になるはずですが、最終的に与えるダメージはその半分の9になっています。
因みに杖の射程も魔法や暗器と同じ射程2で、隣接マスの敵には攻撃できません。
命中と回避が存在しない
FE作品本編には技や速さ、幸運などの数値で攻撃の命中率や回避率が決まりますが、FEHには命中と回避が存在せず、攻撃は絶対に必中します。そのため、FEHのキャラクターには技と幸運のパラメータがありません。
その代わり、後述のとおり3すくみの効果が大きいので、そこで存在しない回避を補うことができます。また武器の効果やスキルでも受けるダメージを軽減できます。
3すくみの効果が大きい
大抵のFE作品に備わっている武器の3すくみは、FEHにも実装されています。ただし、その効果はかなり大きいです。
というのも相性有利であれば攻撃力が+20%、相性不利であれば攻撃力が-20%されるからです。つまり武器相性が良ければ、ある程度攻撃力が低くても大ダメージをたたき出したり、ある程度守備が低めでも受けるダメージが激減されます。
上の写真は3すくみによるダメージ増減の例です。キヌ君が攻撃47守備22に対し、漆黒の騎士殿は攻撃46守備39なので、一見するとキヌ君が大ダメージを負って漆黒の騎士殿はあまりダメージを受けないように見えます。しかし3すくみで青牙>剣(赤)となり、キヌ君が漆黒の騎士殿に大ダメージを与え、逆に漆黒の騎士殿はキヌ君へ与えるダメージが低くなります。
必殺が存在しない
先ほど説明にもありました通り、FEHには技のパラメータが存在しません。ということは技のパラメータ依存で発生する必殺攻撃もFEHには存在しません。
こちらについては奥義スキルが必殺攻撃の代わりになり、キル系武器はその奥義スキルが発動しやすい特性を持っています。奥義スキルについてはまた別の機会に説明します。
FEHの武器
ここからはFEHの武器について説明したいと思います。
FEHにも色々武器はありますが、それらは赤、緑、青、無色の4色に大別されます。この4つの色は前回取り上げた召喚石の色と同じであり、つまり召喚石の色によってどの武器のキャラクターが召喚されるかが決まります。
この武器の色に3すくみがあり、赤>緑>青>赤という3すくみが成り立ちます。無色は3すくみから外れます。どの色にどの武器が割り当てられているかは以下のとおりです。
尚、残念ながら2021年2月現在、武器種「拳」は実装されていません*2。
剣・槍・斧・杖
おなじみ剣、槍、斧ですが、FEHでも大抵のFE作品本編と同じように、剣>斧>槍>剣という3すくみが割り当てられています。
FEHの色では剣(赤)>斧(緑)>槍(青)>剣(赤)となっています。実はこの色割り当てはifと同じなので、ifをプレイされたことがある人にはとっつきやすいと思います。
またFE作品本編に出て来る杖は3すくみから外れることが多いので、FEHでも無色扱いです。今のところ赤緑青の色がついた杖はありません。
魔法
一部のFE作品本編にある魔法の3すくみはFEHにもあります。ただし、炎>風>雷>炎や、理>光>闇>理というものではなく、赤魔法>緑魔法>青魔法>赤魔法という3すくみになっています。
因みに、これまでのFE作品本編の魔法の属性にどの色が割り当てられるかの傾向は、
赤魔法(炎・闇)>緑魔法(風)>青魔法(雷・光)>赤魔法(炎・闇)
のとおりなので一応、炎>風>雷>炎や、理>光>闇>理というすくみ関係にはなっています(ただし、緑の光魔法や闇魔法もあったりするので例外はあります)。
因みに魔法には無色の魔法というのもありますが、この魔法を持っているキャラクターは今のところ4人*3しかおらず稀少です。
弓
大抵のFE作品本編では3すくみから外れる弓は、FEHでも3すくみから外れる無色扱いであることが多いです。
最近では赤弓>緑弓>青弓>赤弓という弓も出てきていますが、数は圧倒的に無色の弓よりも少ないです。
尚、誰にどの色の弓が割り当てられているかはあまり決まってません*4。
暗器
FEifなどに出てきた暗器は、FEHにも引き続き出てきます。今回は忍者やメイドだけでなく、原作で盗賊やアサシンだったキャラクターも装備しています。
こちらも弓と同じく無色が多いですが、赤暗器>緑暗器>青暗器>赤暗器という暗器も出ています。勿論、こちらも無色の暗器よりも数は少ないです。
弓と同じで誰にどの色の暗器が割り当てられるかは決まってません。
ブレス(竜石)
FE作品本編に登場するマムクートのキャラクターは、FEHでは竜石の代わりにブレスという攻撃手段を持っています。
このブレスも赤ブレス>緑ブレス>青ブレス>赤ブレスという3すくみが成り立ち、無色のブレスは3すくみから外れます。弓や暗器と異なりこちらは無色の方が数が少ないです。こちらも誰にどの色が割り当てられるかは決まってません。
尚、FEHでのブレスは射程1で、魔法と同じく魔防を参照してダメージが計算されます。ただし、殆どのマムクートのキャラクターは「射程2の敵に守備か魔防の低い方でダメージ計算」という武器スキルを持っているので、魔防が高くて守備の低い魔道士キャラクターを壁にすると痛い目を見ます。
牙
FE蒼炎などに登場するラグズ系のキャラクター*5が装備しています。
この牙も赤牙>緑牙>青牙>赤牙という3すくみが成り立ち、無色の牙は3すくみから外れます。弓や暗器、ブレス、魔法と異なりどの色も満遍なくキャラクターに分配されて偏りがありません。こちらも誰にどの色が割り当てられるかは決まってません。
牙のキャラクターは「ブレス(マムクート)と牙以外のキャラクターが隣接していなければ化身状態になる」武器スキルを持ち、化身状態であれば自分から攻撃したときに相手は追撃不可、移動力+1などの特典が付きます。
移動タイプ
FEHに登場する各キャラクターには「移動タイプ」というものが存在し、このタイプによって移動力やどの地形に侵入できるかが決まります。
大別すると「歩行」、「重装」、「騎馬」、「飛行」の4タイプあります。
歩行
FE原作でロードや傭兵、スナイパーなどの徒歩のキャラクターが相当するタイプです。レベルの隣にあるブーツマークが目印です。
ヘルプにもある通り基本的に2マス進めますが、林の地形だと1マスしか進入できません。また山や川といった地形には進入できません。
重装
FE原作でアーマーナイトのキャラクターが相当するタイプです。FEサイファの重装タイプにも似た鎧の兜のようなマークが目印です。
進入可能な地形は歩行と同じですが、基本的に1マスしか進めません。
しかし、「重装のブーツ」や「重装の行軍」などのスキルで移動力が補強される手段が多く、その場合は歩行が進入し辛かった林も2マス進めるという特徴があります。
補足1:こんなキャラクターも重装
FEHで重装となるキャラクターには元々アーマー系だったキャラクターの他にも、
- 原作では重装っぽい見た目だが厳密には重装ではないキャラクター(ハーディン殿やゼフィール王など)
- 重装よりも軽装に見えるが何かしらの仮装をしている徒歩のキャラクター(超英雄に多い)
- 原作では全く重装ではないがかなり筋骨隆々なキャラクター(ドーマ神、カイネギス王など)
も重装扱いになります。仮装してたり筋骨隆々なだけで移動力が1マスになったり、ハンマーで大ダメージ負ったりするので中々シュールかもしれませんが、そこもFEHの面白いところだと思います。
補足2:FEHの重装の能力
大抵のFE作品では重装系は攻守が高く、魔防と速さが低いというイメージがあります。
FEHでも名前なしの敵を始めとしてそのような重装キャラクターは多いですが、中には
などもいたりするので、一口に重装といっても能力は十人十色です。
また、装備するスキル次第では魔防と速さが低い重装キャラクター(アーダン君など)を速くしたり魔法に強くしたりすることも可能です。
騎馬
FE原作で騎乗しているキャラクターが相当するタイプです。FEサイファの獣馬タイプにも似た馬の頭のようなマークが目印です。
移動力は3マスと全移動タイプ中最高の移動力を持ちますが、林に進入できず、畑や柵は1マスしか進めないという欠点があります。勿論歩行や重装が進入不可能な地形にも進入できないので、歩行や重装よりも進入可能な地形に制限を受けます。
特に林に進入できないというのは大きな欠点で、上の写真のように林の地形が殆どを占めているマップでは、他の移動タイプが林に進入している一方で騎馬は大回りする必要があり、場合によっては他の移動タイプより遅れてくることが多いです。
補足1:騎馬タイプの牙キャラクター
FEサイファでは武器が牙のキャラクターは問答無用で「獣馬」タイプがつきますが、FEHでは一部の牙のキャラクターが「騎馬」タイプになります。
当然ながら騎馬タイプの牙のキャラクターも同じように林に進入できないデメリットがあります。なので、猫やキツネ、ウサギが林に進入できずに大回りして移動するというこちらも中々シュールな光景になります。
補足2:グレートナイトのキャラクター
FE原作では重装と騎馬の両方のタイプを併せ持つグレートナイトのキャラクターは、FEHではタイプが「騎馬」のみになり「重装」はつきません。
なので受ける特効もナイトキラーなどの騎馬特効のみになり、ハンマーなどの重装特効は受けません。
飛行
FE原作でペガサスナイトやドラゴンナイトなどの飛行系のキャラクターが相当するタイプです。FEサイファの飛行系と同じく翼のマークが目印です。
移動力は歩行と同じ2マスですが、林を2マス進めるだけでなく、FE原作と同じく山や谷、川や海にも進入できます。ただし、城壁や家屋に進入することはできません。
殆どの地形に進入できる点は強いですが、FE原作と同じく弓の攻撃に弱いので注意しましょう。
補足1:こんなキャラクターも飛行
FEHで飛行となるキャラクターには元々ペガサスナイト、ドラゴンナイトだったキャラクターの他にも、
- 翼がや羽があって飛んでいるキャラクター(ミルラ君、ピアニー君など)
- 翼はないが魔法の箒などに乗って空を飛んでいるキャラクター(超英雄の飛行系など)
- 何かしらの力で浮遊しているキャラクター(総選挙ミカヤ君、ヘル王など)
も飛行扱いになります。
特に注意しなければならないのは3番目の「何かしらの力で浮遊しているキャラクター」であり、良く見ないと歩行と間違う可能性があるからです。例えば守備の高いヘル王で弓を引きつけようとすると、ヘル王は飛行のため思わぬダメージを受けてしまいます。
マップ上での歩行との見分け方は、地に足をつけているのが歩行、地に足がついておらず浮遊しているモーションなのが飛行になります(それでも大分分かりづらいかもしれませんが)。
特効
最後にFEHの特効について説明します。FE原作やFEサイファには特定の兵種やタイプに対して武器の威力が倍増したり戦闘力が上がる「特効」というのが存在します。
FEHにもこの「特効」が存在しますが、その時のダメージは攻撃の1.5倍になります。
ただし、特効までを考慮した攻撃力に3すくみの補正がかかるため、武器相性が悪いと特効ありでも与えるダメージが低くなり最悪ダメージ0というのがザラにあります。逆に言えば、特効ありで武器相性も良ければ一撃で敵を倒すことも可能です。
因みに特効ありの攻撃の場合はダメージの数値が緑色になります。
特効には「移動タイプに対する特効」と「武器に対する特効」の2つがあります。前者は例えば弓全般が「飛行」に特効になり、後者は例えばファルシオンが武器「ブレス(マムクート)」に対する特効になります。
マップ上で敵と味方の攻撃に特効があるかどうかを知る手段として、味方キャラクターをタップすると敵にマークが出てきます。先述の歩行と間違えそうな飛行タイプもこのマークで判別可能です。
敵に緑のチェックマークが現れれば、その味方キャラクターの攻撃で特効を受ける敵という意味になります。
逆に敵に赤の!マークが現れれば、その味方キャラクターは敵キャラクターの攻撃で特効を受けるという意味になります。
因みに敵がどちらの条件も満たしている場合は緑と赤のマークが交互に現れます。